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寝酒は睡眠剤として効果アリ!?それでもオススメしない2つの理由
なかなか眠れない、そんなときには寝酒がすばやい効果を発揮します。
お酒をいっぱい飲んだあとはベッドに倒れ込んでしまうように、確かにお酒は寝付きを早めますよね。
しかし、睡眠薬がわりに寝る前にお酒を飲むことは、睡眠への悪影響を考えると決してオススメできることではありません。今回は、寝酒の効果とそのデメリットについてお伝えしていきます。
寝酒の効果
アルコールにはGABAという物質の働きを強めるはたらきがあります。
GABAとは、眠っているあいだに多く活動する物質です。神経のはたらきを弱め、興奮した脳をおさめる効果があります。
よって、GABAのはたらきを強めれば、睡眠に最適なリラックスした脳の状態が作られます。このため多くの睡眠薬もまたGABAに作用するようになっています(1)。
つまり、寝る前のお酒が睡眠薬と同じはたらきをしているのです。
寝酒をオススメしない理由
たしかに寝酒には睡眠薬と同様の効果があります。しかしお酒が睡眠薬と違うのは、アルコールの落とし穴があるということです。全体としては睡眠の質が下がってしまう上、太る原因にもなりかねません。
1.睡眠の質が下がる
寝酒に関する20の研究における500人以上のデータを分析した結果があります。
これによると、寝付きにかかる時間は短くなり、最初に訪れる深い睡眠も増えることが分かっています。
しかしその睡眠の後半では、睡眠の質が下がったり、さらには夜中に起きてしまうことが増えているのです。2杯以上の飲酒ではレム睡眠が少なくなることも分かっています(2)。
少量でも安眠がさまたげられる
また、少量の飲酒でも油断はできません。むしろ少量のほうが、アルコールの効果が続かず、夜中に睡眠が途切れてしまう可能性が高いかもしれません。
ある実験では、アルコールを少しだけ飲んだグループは、多く飲んだグループよりも25分長く睡眠時間が減ったとの結果も出ています(3)。
これは、血液中のアルコール濃度が下がるにつれて覚醒してしまう「リバウンド効果」が少量グループにおいてより高く発生したためではないかと考えられています。
しかしいずれにせよ、寝酒によって貴重な睡眠時間が削られることは明白です。
2.太る原因にもなる
アルコールの摂取は太る原因のもとにもなります。
1グラムのアルコールは7キロカロリーにもなり、1杯飲むごとに多量のカロリー摂取をすることになります。
アルコールはすぐに体内で熱に変わるため、実際にアルコールから摂取されるエネルギーは低いものです。
しかしアルコールがエネルギーとして体内で使われる間、食事で摂取した脂質の燃焼が放ったらかしになってしまいます(4)。脂肪をためこみやすい状態になっているのです。
アルコールによってついつい余計なものを食べてしまうということもあるでしょう。アルコールが食欲に直接結びつくことははっきりと示されてはいませんが、脳の理性をうばい自制心をゆるめてしまいます。
寝る前のお酒との正しい付き合い方
以上で説明したように、寝酒は確かに睡眠薬にはなりますが、全体としては睡眠の質を下げてしまいます。
節度と時間を守って、睡眠に影響を与えないようなお酒との付き合い方を実践しましょう。
お酒に門限を設ける
アルコールの分解されて身体から抜けるには時間がかかります。そのため、寝る前に分解のための余白時間を設ける必要があります。
理想としては、寝る2~3時間前までに飲酒はストップしましょう。これを過ぎても飲んでいると、夜中に目覚めてしまうリスクを高めることになります。
水で中和する
水を飲むこともアルコールの分解を助けます。お酒を一杯飲んだら、水を一杯飲むというルールを設けましょう。
あまり飲みすぎると夜中の尿意によって睡眠がさまたげられますので、寝る前にはトイレに行くことも忘れずに。
ビールよりウイスキーやジンがオススメ
特にこだわりがないのであれば、ビールやチューハイではなく、ウイスキーやジンなどアルコール度数の高いお酒を少し飲むほうがベターです。純粋なアルコールだけのカロリーにおさえることができます。
ビールなどは水分を多く含むため、夜間の尿意によって安眠がさまたげられます。またチューハイなどは糖類が入っているため、余分なカロリー摂取にもなってしまいます。
まとめ
寝酒は寝付きを良くしますが、その効果も最初のうちだけです。翌朝のエネルギーを充分に得られないまま目覚める結果になってしまいます。
お酒はお酒として楽しみ、きちんと自分でルールを決めておきましょう。
眠れない場合は、寝酒というニセモノの睡眠薬に頼るのではなく、他の寝付きを良くする方法を試すほうがより健康的ですし、ずっと効果がありますよ。
参考文献